言葉の出始め
1歳ぐらいまでは、子どもたちは意味のある言葉を発さず、その後徐々に発話が増えてきます。
大人が話して聞かせてきた言葉を、ある時お子さんが発するようになった。これは嬉しいですよね!
「パパ」「ママ」から始まって、ほとんどが身の回りにある名詞なんじゃないかと思います。(日本語の場合は特に)
我が家の1号君は、1歳半検診で引っかかりました。「意味のある言葉を発しますか」と言う質問に対して、私は「いいえ」と答えました。何の疑いもなく、むしろ堂々と。その時には、検診後に別のブースに通されて、「発達相談に来ませんか」とお誘いされるなんて思ってもいませんでした。
いくつか質問があった中に、「ご自身のことを何と言っていますか。」と聞かれたことを覚えています。「夫婦で、お父さん、お母さんと呼んでいます。」と答えると、「お子さんにとって[お]は発音しづらいから、[パパ][ママ]に変えたらいかがかしら。」と言われました。
私はびっくりしてしまって、「発話はまだですが、親とのコミュニケーションは取れていると感じていますので、様子を見させてください。」と言って帰りました。
ただその日から、お父さんお母さんと教えていたのを「それなら[お]を取ってしまえ~」と言って、「とーさん」「かーさん」とし、1号君にも「と」や「か」を口を動かして見せてあげながら教えるようにしました。するとそのうちに、「と、と」「か、か」と言うようになり、そこから呼び方は「とーと」「かーか」に落ち着きました。でも、1号君はその後しばらくは、まだ私たちのことを呼んではくれず、ただ目を合わせてニコニコしてくれるだけでした。
2歳の手前ぐらいでやっと、「とーと」「かーか」と呼び掛けてくれるようになり、言葉だなとわかる語もポロポロと出てきて、そこからは速かったです。彼が2歳3か月のとき、2号君の出産に立ち会いましたが、私や夫や助産師さんたちともコミュニケーションが取れ、2号君が出てきたときは「あかちゃん、おめめピカピカしてるぅ~」と文章で話していました。
体の使い方だったのかな?
1号君に次いで2号君も、そんなに発語の時期は早くなかったです。
(2号君の1歳半検診では、発話はないけど「ある」の項目に〇をつけておきました(^▽^;))
発語までは、「言葉を言ってみたいけど、どうやったら音が出せるの?」と言う感じがありました。唇をくっつけたり離す、舌を上顎にくつけたり離す、息を出す、などの動作はできていたのに声が出ない。また、声を出して喃語を発することができるのに、口の動きが伴わない。と言うことは観察できていました。
この時に、母親として「何とかして喋らせたい!」と躍起になっていたら、かなりしんどかったかも。のんびり観察できていたぐらいでちょうど良かったのかな。後になって、子どもの運動神経とか協調運動ってことに興味を持つようになりましたが、もしかしたら息子たちの発話の遅さは体の使い方が関係していたのかもしれないなと考えると、当時の私の感覚と合うことが多かったです。
それと、息子たちは「見切り発車」よりも「じっと待ってから」タイプ。二人ともそれぞれ1日遅れて生まれてきたゆっくりさんで、のんびりさん。焦ったりしないところがまた個性なのかなと思いました。
(こんな風に書くと良い母親っぽいけど、イライラもします…今でも…頑張れあたし😢)
一度言葉を発するようになると、二人とも自転車に乗れた時と同じようにブワーッとおしゃべりが始まりましたので、このあたりの「体の使い方」の感覚をつかむのに時間がかかっていたのかなって、のんびり時間をかけていたのかなって思います。
個人差によるものと言っても
息子たちはあんまり動きたがらない子たちでした。お靴を持ってきて公園に連れてけアピールをされたことはないですし、お友達と出かけても、お友達はみんな走って行って戻ってきてまた走って行って…と繰り返すなか、うちの男の子たちは「ありさんだ~」としゃがみこむタイプでした。
大型のプールで、泳いで行ったり来たりをするよりも、その場で潜ったりジャンプしている方が楽しい二人でした。ひとつの場所で何か特定のことを繰り返しやっていたいのかな?と観察しました。
興味のある所にあちこち走って行ってしまって追いかけるなんてことがなかったので、「男の子二人なんて大変でしょう~体力が持たないわねぇ~」と言われるたびに困ってしまって、「そうなんですよー」と答えることにしていました。本当は全然大変じゃなかったけど(笑)。
そうやって、我が子の成長過程や周りのお子さんたちとの違いを観察していくと、発話が遅かったりしても、成長していないわけではないしこれはこれで良いのかなと思えるようになってきました。親子の間での愛着関係があるかどうかが重要な時期。私は、息子たちの言葉の発達において、子どもたちに歌ってあげたり絵本を読んであげたりする中で、子どもの表情を読み取ったり関わり方を工夫できて、なおかつ子どもも安心して落ち着いた状態でいられたことが良かったなと思います。
もちろん、子どもの成長に関わるような何かがあれば、パパやママが迷ったり心配しなくてよいような仕組みが行政にはあります。1号君が1歳半検診で呼び止められたように、「こんな場を用意していますので、心配事があれば小さなことでもいつでもどうぞ」と声をかけてくれます。そこで問題があれば専門家にアドバイスや見通しをもらえて安心できるでしょうし、何もないことがわかることも安心に繋がるでしょう。
話し出す前までは
二人とも、「こんなにおしゃべりな母親に育てられても言葉が遅かったなー」と言う感想と、「こんなにおしゃべりな母親に育てられたから言葉の貯金が多かったんだなー」と言う感想を持ちました。
話しかける、歌を歌い聞かせる、本を読み聞かせると言ったことは大事な種まき。また、会話を聞かせてあげるということも大事な種まきです。子どもたちは、直接話しかけられる1対1の遣り取りと、誰かと誰かが会話しているのを客観的に聞くことを、バランス良くリンクさせて学習していきます。
よく喋るようになった女の子が、「パパー、○○しっぱなしー」と言ってママがびっくりするのがまさにそれです。
子どもたちは自分で育っていくやり方やペースを知っているので、話させようと思ってあれこれする前に、発語や発話に繋がる環境づくりをすると良いですね。パパとママで会話をしたり、おじいちゃんおばあちゃんとビデオ通話を楽しんだり、時にはぬいぐるみを使って一人2役で会話をしてあげたり。
あ、でも、お子さんが静かに遊んでいる状況では、静かな時間と環境も作ってあげましょうね、子どもたちはインプットしたことを頭の中で学習を繰り返すという時間も必要なんだそうですよ。
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