ハンドリガードって?
赤ちゃんがハンドリガードしてるところを見たことがありますか。自分のおててをじーっと見つめる赤ちゃんの可愛らしいしぐさには、「何やってるんだろう」と興味をそそられます。早くて1か月半過ぎから始まり、4か月ぐらいまでに見られるようです。お腹や気持ちが満たされている時にすることが多いです。
ハンドリガードは、赤ちゃんが初めて自分の体に気付く行為です。リガード(regard)には「何かをじっと見る」という意味があって、おててをじっと見つめる行為のことを指します。また、「AをBだと見なす」と言う意味もあり、「これは自分の体だ」と見なすことでもあります。
おめめがよく見えるようになってきます
生まれた時にはぼんやりとしていた視界が徐々にはっきりしてくる、ということは知られていますね。視力が上がってくると自ら物を見るようになったり、物の方へ視線を向けたりします。
私は、息子が赤ちゃんだった時に、真っ赤なうさぎのラトルを使って遊んでいました。お布団にあおむけで寝ている息子の顔の上で、うさぎをゆっくりと左右に振っていくのですが、歌を歌いながらリズムに合わせて動かしてあげると、眼球や頭を動かしてうさぎを目で追いかけるのです。手や足をキュキュッと動かしたり、体を捻るような動きをしながら追視していました。目が見えるようになってきているんだなとわかって、楽しい遊びの時間でした。
これは、私が物を使い、私から働きかけて生まれた動きです。
おててを発見しました!
一方で、ハンドリガードは、赤ちゃんが自ら対象に気付いて、対象を動かしてみる動作です。自分で動かした自分の手が、自分の視界に入り注視することができ、「これは何だ!?」と自分の脳みそを動かして考えるのですね。そのうちおててをブンブンと振ってみたり、口をパクパクしてみたりして、おててをお口に持ってくることができる。お口に持ってきたおててを舐めることができるようになると、自分の体が舐められている感覚を覚えます。ミルクを飲むときにも唇と舌を使いますが、自分自身が刺激を受ける感覚を伴うのですから、赤ちゃんにとっては全く別ものでしょうね。
実は、赤ちゃんはママのおなかの中ですでに指しゃぶりをしています。指を口に近づけながら口を開けるのだそうです。目でおててを見なくても、おててがどう動いているのかを認識していると言えそうですね。
ママのおなかから出てきて、重力のある世界でおててをお口に持ってこようとして頑張る姿、かわいい♡
自分で機能を発達させる
赤ちゃんのもともと持っている原始反射の中に、頭を右にしてあげると右手右足を伸ばし、左手左足を曲げると言う反射があります。同じように、頭を左にしてあげると左手左足を伸ばし、右手右足を曲げます。
(Asymmetrical Tonic Neck Reflex 非対称性緊張性頚反射・・・名前 長いねん💦)
赤ちゃんは、手を使っていくようになるためにまず自分の手を視覚的に発見する必要がありますので、頭を向けた方向に同じ側の手が伸びるのは、手の先まで視界を広げるという意味があるのでしょう。
目と手の出会いですね。初めまして!これから一緒に協力していこう♪って感じかな。
筋肉や関節や視力を使って自分のおててを発見するようになるのですから、あおむけに寝かされた赤ちゃんが何もできない訳ではないことがわかりますね。感覚を使って、脳みそを使って、体を動かすトレーニングをしています。頑張れ!
音楽を上手に取り入れて♪
赤ちゃんの”自然で良い発達”には大人のお世話が欠かせません。
でも、赤ちゃんは自分からいろいろな力を育てられることを知っているので、わざわざ頭や手を動かしてあげたりしないで大丈夫です。それよりも、抱っこをしたり、お顔をのぞき込んだり、話しかけたり、マッサージしてあげたりって言う自然なスキンシップを生む働きかけがあれば良いと思います。
さらに!そこに音楽があればなおさら良いです♪♪
音楽には音の高低、リズムがあります。ママやパパの声で歌いかけたり、リズムに合わせて体を優しくトントンしてあげることができます。フレーズに合わせた運動遊びはとってもおすすめです!音楽があれば赤ちゃんにもお世話する大人にもオキシトシンがたくさん出ますから、良いことしかないです。
赤ちゃんの自分で体の機能を発達させていく力、応援してあげましょう(^^)
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